採血の話②
前回の続きです。
【採血を受ける上での心構え】
私自身が患者のときは、痛くないよう上手く採血して欲しいと思っていたものであった。しかし、現実問題として採血の上手い下手で採血の痛みは多少変わるものの、ほぼ差はないのではないかと思う。むしろ採血において重要なのは、「針を刺す人の巧さ」ではなく「刺される人の状態」である。血管が出やすいか出にくいかは生まれ持ったものでありどうしようもないが、その他採血されやすくできる方法がいくつかある。
①水を飲む
血管の中の血流量が豊富になり、血管にハリが出て刺しやすくなる。
②肘を伸ばす
自分の肘を曲げた状態で実際に触ってみれば分かるが、皮が弛んでいて針に押されて血管が動きやすい。肘を伸ばして皮膚にテンションをかけることで、針で刺されても血管が逃げず刺さりやすくなる。
③以前採血された場所を覚えておく
基本的に血管の位置は変わることはない。以前採血できた場所は今回も採血可能なはずであるから、記憶に残しておくと良い(ただし、人によって選ぶ血管は様々。もし腕を縛った後も血管探しに手間取っていて、なかなか採血が始まらないときにのみ伝えて貰えると助かります)。
採血は刺す側と刺される側、両者のコンディションで、成功するかどうか決定するものです。採血される前に可能であれば上記の内容を気に留めておいていただけると幸いです(採血が必要になるときは、大概体調を崩していて、それどころではないことがほとんどだと思いますが…)。