研修医の備忘録

小児科を目指す医師のブログ。1日1abstractを目標に更新中。

小児の夜間救急受診

特に小児科では、いわゆる”風邪”で夜間救急を受診する人が非常に多い。3歳の息子が夕方くらいから熱を出して、夜も寝られないので連れてきました、という症例はありふれている。こういった患者さんが来たときに、医師が基本的に診ているのは

 


①感染の場所はどこか

咳をしていれば喉だろうし、下痢・嘔吐をしていれば消化器とあたりをつける。

②水分はとれているか

体調が悪くなってご飯を食べなくなるのは当たり前である。しかし、水分も飲めなくなると言われると話が変わってくる。

 


以上2点である。子供に関して言えば、上気道炎の原因のほとんどはウイルス感染であり、所謂抗生剤は仮に飲んだとしても効果はない。従って、救急外来で処方される薬はせいぜいが解熱鎮痛剤と痰切りくらいであり、正直受診したからといって大した薬はでないのだ。むしろ夜間苦しむ子供を引きずって、病院まで連れてくる方が体調悪化につながる可能性が高い。病院にかかれば早く治ると考えて救急外来を受診するくらいであれば、取り敢えず家で様子をみることをおすすめしたい。