妊娠中のインフル予防接種は子供にほぼ影響なし

Health outcomes of young children born to mothers who received 2009 pandemic H1N1 influenza vaccination during pregnancy: retrospective cohort study.
Walsh LK, et al. BMJ. 2019.

【テーマ】

H1N1型インフルエンザワクチンの妊娠中接種が、出生した子供に何かしらの影響を与えるか？

【デザイン】

後ろ向きコホート

【研究対象】

行政に登録されていたカナダ人データベース。2009年9月から2010年10月までに産まれた104249人で、5歳になるまでフォロー。

【Main Outcome】

・免疫関連のもの(感染症、喘息)

・非免疫関連のもの(悪性腫瘍、感覚障害)

・非特異的な疾患の罹患率(救急医療、入院治療、小児慢性疾患)

・5歳以下での死亡率

以上を評価した。

【結果】

対象の30%がワクチン接種を受けた母から出生していた。ほとんど全ての項目で、ワクチン接種に伴う影響は認められなかったが、

・喘息のリスク増大(調整ハザード比1.05、95％信頼区間1.02〜1.09)

・消化管感染症の発生率の低下(調整発生率0.99、0.91〜0.98）

以上は僅かながら有意差がついた。

【まとめ】

妊娠中のインフル予防接種は子供にほぼ影響なし